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切手(長め・明るめ)

前の職場が企業型確定拠出年金の制度があった。今の職場にはその制度がなかったので、転職するにあたって個人型(iDeCo)に移管した。移管する際に個人型って言ってるのに転職先の職場に書いてもらわなくちゃいけない書類があって非常に面倒くさい思いをした。

そしてちょっと前に勤め先の会社名が変わった。会社名が変わった関係でiDeCoの手続きが発生してしまった。銀行から必要書類を取り寄せ、職場に書類を送って書いてもらって、返ってきたものを銀行に送るという流れだ。

銀行に送る用の封筒は料金後納タイプのが同封されていたが、職場に送る用の封筒と切手(返信用も)はこちらで用意しなくてはならない。コンビニへ向かった。

返信用の封筒も入れると84円では送れない重さになってしまったので94円切手を購入することに。注文を告げると店員さんは切手の入ったファイルを何度かめくり「あの、94円切手って……?」と弱々しく尋ねてきた。最初は在庫切れだと思ったが、その全てを言い切らない物言いからそもそも94円切手など存在しないのではと不安になり何も買わず逃げるように返ってきた。

このことを彼女に告げると94円切手は絶対あると力強く言われ別のコンビニに向かった。2軒目のコンビニではサクっと94円切手が出てきた。じゃあ1軒目は何だったんだとプリプリしながら帰り、これでやっと送れるぞと封筒に諸々書いて切手を舐めた。

切手を舐めた瞬間、これはさっきコンビニの店員さんが触ったものだと思った。コンビニの店員さんはいろんなものを触っているだろうとも思った。さよならおれの感染対策と思った。保健所の人に切手舐めたんでコロナになりましたって伝えるのはあまりにも情けなく恥ずかしい。ばあちゃん子が故に切手舐めてしまう自分を呪った(ばあちゃん子はばあちゃんがいつもする様に切手を舐めるはず!)。

その日の後半は彼女と保健所でどう説明するかというコントをして過ごした(切手を舐めてから1ヶ月ほど経過しています)。