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「花束みたいな恋をした」見ました

一緒に月曜お休みを取っており、次の日が休みの方がよかろうということで日曜15時の回で見てきた。おれは映画で席を取るとき、端から1つ空けて予約する。横が埋まっている状態でわざわざ端は取らないだろうという戦略である。しかもこの手の映画では特に有効であろうと考えた。こっちは2人組だし。

日曜日の映画館なんて空いてるだろうと思いきや、これは大げさでも何でもなく若いカップルで満席だった。もちろんおれが1つ空けた端の席も埋まった。本当に席がなかったのか、その席とその1つ前の席にカップルが前後で着いていた。なんでこんな混んでるんだと思ったら今日はバレンタインだということを思い出し、2人で恥ずかしくなった。我らは今年からバレンタイン制度も廃止したのですっかり忘れていた。いや、バレンタインに見る映画じゃないだろ!と思った。

で、映画本編はというと出てくるカルチャーへの懐かしさが爆発し笑っちゃいそうになった。後半は労働によって余裕と配慮を欠いた麦くんが間違い続けててつらかった。かつてはカルチャーに傾倒していたお前がなぜそんな古い考え方しかできないのだと悲しくなった。出会いから付き合い始めのキラキラしたシーンも、5年後こいつら別れるんだよなと思ったら苦しかった。こんなに趣味の合う人いるんだっていう感動で2人は惹かれ合うけど、それは生活する上であんまり重要なことじゃないことを知っている(休憩ポイントとかオアシスになるし、趣味が会うのはうれしい)。自分に似た相手を選んだ者同士、労働によって自分の似姿から遠くなったお互いのことを許せなくなったように見えた。2人はきっと星野源の「ばらばら」とか聴いてないんだと思う。あと麦くんが料理するシーンが多くてよかった。

映画が終わったあと、後ろのカップルが「感動した〜」と言っていた。どこが!?と思った。